ピアノをうまく弾きたくて・・・~今の私を作った本たち~
札幌市南区芸術の森・石山東地区で、スタインウェイピアノ教室を主宰する、西岡裕美子です。
「ピアノを弾くことが軸」になる人生を目指して歩み続けた、これまでの人生の中で、たくさんの悩みを乗り越えてきました。
たくさんの方の助けやアドバイス、色々なものとの出会いが私の悩みを少しずつ解消してきました。
しかし、自分に関することは自分で解決するしかないのです。
そこで出会ったたくさんの本たちの中から、ピアノや自分というものに関する本をいくつか取り上げていきたいと思います。
目次
- ○ 楽譜を生き生きと読むために
- ○ 自分とは何者かを知るために
- ○ 自分を思い通りに動かすために
- ○ テクニックを上げるために
- ○ 本番で実力を出すために
- ○ まとめ
楽譜を生き生きと読むために
大学時代、先生から勧められた本です。
速度記号と言われる記号は、単なる速度を表すためのものではない・・・
そんなことを知ったのはこの本のおかげです。
ドルチェ、アレグロなどの記号を原語のその言葉の本質まで紹介されていて、生き生きと理解するためにとても役に立ちました。
言葉というのは、例えば日本語でいうところの、早いと速いの違いは何か?ということが他の言語でもあります。
また、速さの中に他に入っているニュアンスはないのか?
そんなニュアンスの違いを理解することで、明らかに音楽表現に違いが出てきます。
たとえば、アレグロですが、そもそものイタリア語の中に、速いという意味はありません。
伊英辞典には、こう書いてあります。
1. merry,cheerful (楽しい、元気な)
2. bright (明るい)
どこが速いのでしょうか?
イタリア語のニュアンスから、なぜアレグロが「速く」となったのか、ということを、イタリア人の実際の会話の例文を用いて解説してくれています。
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自分とは何者かを知るために
表現するということをするために、自分で覆い隠してしまっていた自分について、引き出してもらえる何かが必要でした。
でも、自分の性格や特徴はどんなものなのか、20代そこそこでわかる人は案外少ないと思います。
その根本をなす思考について癖があり、多くのデータでそれを引き出すことのできる本に出会えたことは幸運でした。
しかし、出てきた思考の癖が何を意味するのか、そこでまたわからなくなるのでした。
今になってわかりますが、この思考の癖というのは、5歳くらいの小さい時に出来上がった私の思考を表しています。
自分の思考とのお付き合いがとても長いため、その思考を当たり前と思い、特徴だとは思わなかった、というのが正直な意見です。
どのように人生に活かしていくのか、かなり悩みましたが、悩みの出発点となり得るので、あまり間違いはないのかなとは思います。
ちなみにこの本は、思考の癖として、5つの特徴をピックアップしてくれます。5つの間には優劣をつけず、並列してあげてくれます。
私の思考の癖として、収集心、未来志向、目標志向、親密性、学習欲でした。
これを初めて見た時、これのどこが特徴のあることだろうと思いました。
しかし、そのことが私の思考の癖であるということの表れだったのです。
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自分を思い通りに動かすために
自分の演奏がうまくならないのは、自分の考え方が悪いからなのだ、という仮説に基づいて探ってみた本です。
口に出して言葉に出すことで、思考を変えていき、思い通りになるように自分の思考を持っていく、という本です。
かなり実戦に時間を割きました。
私は考えすぎるほうなので、その時間を実戦に割けたのは良かったとは思います。
なかでも、願望実現のための6カ条は、何度も唱えました。
どれだけの効果があったのか、私の思考が変わったのはこの本のおかげなのか、いまいち実証しかねるのですが、一人でもがくためには必要な書籍でした。
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テクニックを上げるために
ピアノを弾くということは、指を動かすことだ、というのが一般的な考え方です。
特に間違いはないのですが、そもそも指を動かすのは脳です。
演奏中常に脳が動き続ける、動かし続けることで演奏するのだということを忘れてはいけない。
ピアニストの脳ってどうなっているのだろう、と法事に来てくださったお坊さんに尋ねられたことがあります。
その答えは、その時は全く持ち合わせていなくて、何も答えられなかったのです。
確かに、ピアノを弾いている私でさえ、その動きのことが分からず、興味がありました。
同時に、少しでも分かれば、さらに脳の使い方や、テクニック向上に役に立つと思い読み始めました。
今では、どのような練習方法が効果的なのか、ある程度脳の機能を分かって練習できるようになりましたし、指導にも大いに生かせています。
なので、この本はとても役に立ったと言えます。
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本番で実力を出すために
「本番で緊張しない」人が、この世の中にはいるそうですが、私はそのような人種とは程遠い、ごく普通の人です。
確かに、小さい頃からピアノを習ってきましたので、ある程度は慣れていますが、やはり緊張を完全に封鎖して思い通りなんて無理です。
そこで、この本がとても役に立ちました。
本番に向ってどのように準備したらいいのか、実際に20日前からどのように過ごしていったらよいのか、心持ちから実際の行動に至るまで、丁寧に書かれています。
本番に向けての一日のスケジュールのことなども書かれていて、私の場合は仕事をしながらなので、全く同じようにはできず、思った通りの成果を得られませんでしたが、その過程はとても勉強になりました。
これも指導にはとても役に立っていて、生徒にも出し惜しみせずに伝えることができています。
この知識をもとに、今はさらにどのようにしたらいいのか自分なりに考えを進化させています。
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まとめ
本には、色々な役割があって、私の読み方は自分に役に立つことは何かを探す、という読み方です。
人それぞれ自由で、私と同じ読み方をしてほしいというわけではありません。
しかし、何かヒントになるようなことがないかな、と探すような気持で本に出合えると、とても幸せな気持ちになります。
少しでも興味がわいて、手に取った本がお役に立てればと思います。
最近は全く違う本に出会い、楽しんでいるところです。
もちろん何か役に立つことはないか、と探しながらの読書です。
私の思考の癖である「学習欲」は、当たっていたようですね!
音楽理論指導や保育士試験対策も行います。詳細を知りたい方は、石山東音楽教室の西岡裕美子まで。
PROFILE
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北海道教育大学札幌校芸術文化課程音楽コース 卒業後、
札幌市南区のピアノ教室「石山東音楽教室」を開校。
現在、ピアノ講師としてお子様の指導を行うのみに限らず、
「JLCA主宰伝え方インストラクター」として活動中。
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