ピアノの講師の悩み、少し解決しました
札幌市南区芸術の森・石山東地区で、スタインウェイピアノ教室を主宰する、西岡裕美子です。
私は講師歴が15年を過ぎた、ほどほどに経験をした人間です。 講師を始めたばかりの頃は、精神的に辛かった時期がありました。
しかし、それなりの講師歴を積み、人生の大きな変化でその時々を対応してきたつもりです。
その中でわかったことがあり、ここでまとめてみることで、講師になりたての先生方のヒントになればと思い、ブログにまとめてみました。
目次
- ○ 講師になったばかりの頃
- ○ 慣れてきた頃
- ○ 今、子育てしながら指導する時代
- ○ これからも続けたいこと
講師になったばかりの頃
この頃の悩みは、経験が足りないため、講師をしていいのか、という不安です。
私、講師に向いていないかも、などということを強く思う時代でもありました。
もちろん、講師になりたては、全てが不安でわからないことばかりです。
だけど、知識では指導法や子供の成長のことなど、勉強しています。
でも実際の経験がないので、本当に正しいのか分からずに、1人で頑張るしかないのです。
そんな姿は、親御さんにとっては、とても不安に見えるのだと思います。
では、手立てはないのか?
ピアノを楽しんで欲しいと思った時、大切なことは何だと思いますか?
それは、楽しんでいることを見せることです。
楽しんでいるんだよ、と目に見える形でわかりやすく表現することです。
また、講師のはじめの頃だけの、いいことがあります。
全て新鮮であるということです。
全てにおいて丁寧にやろうとします。
だから、経験が少なくてうまく表現できなくても、生徒さんのことを1番きちんとみています。
音楽の素敵だと思うことを素直に表現して、丁寧に伝えれば理解してくれます。
それでもうまくいかないことはあります。
また、話をきちんと聞くということを練習するといいのではないかと思います。
何か困っていることがあるのでは?
とふとした瞬間に感じたことを逃さず、思い切って、大丈夫ですか?と話しかけてみる。
解決できるか分からないけれど、よかったらお話してみてくださいませんか?
そんな気持ちで接してみてください。
気持ちを共有することが大切です。
慣れてきた頃
子供がいないから親御さんの気持ちをわからないのではないのだろうか?
子供を育てたことがないから理解できることに限界があるのではないか?
指導に慣れてきた頃、こういう悩みが出てきました。
1人の女性として、生徒のお母様からどう思われているのか、不安だと思う気持ちもあります。
先生は子供がいないから、子育てのことわからないのよ、共感してもらえないのよ、と思われているのではないか?
私は考えすぎる方なので、よくそんなことを考えたものでした。
今子育てをしながら、思うことがあります。
生徒が自分の子供のように思えたり、生徒のことを1番に考えられるのは、この時代だけです。
今になってとてもこの時代が羨ましく思います。
生徒のことを考える時間があります。
何かあったらすぐにサポートできます。
気になったらすぐに電話などで連絡してすぐに動くことができるんです。
生徒は皆、自分の子供のように愛する指導ができます。
この時代で難しいのは、自分の時間との境目を作ることです。
時間を決めて、生徒のことを考える時間、自分の時間、どちらも大切にすることが必要です。
集中して仕事に取り組める分、のめり込み過ぎず、自分がなくならないようにバランスを取ることが大切です。
私はこれがとても大変でした。
結婚してからしばらく子供がいませんでしたので、家庭の部分が小さくなり、とても難しいバランスで生きていましたので、体調を崩しました。
体調を崩しやすい時代でもありますので、周りに何を言われても自分を取り戻すことが必要です。
今、子育てしながら指導する時代
今一番強く感じることが、親御さんからの共感です。
指導とは別の意味で、子育てをする仲間としての意識を強く感じることがとても多く、たくさん励まして応援してくれるようになりました。
子育てはとても時間を使います。
自分の時間もなくなるため、余裕もなくなります。
子育てをする前までは、生徒のこと中心に考えることができましたが、今は自分の子供が中心です。当たり前です。
これはこれで親御さんは理解してくださるし、そうするべきだとの助言をくださいます。
心強く思い、とてもありがたく感じます。
しかし、指導している立場としては苦しくなります。
でもできることしかできませんので、できる限りを尽くすのみです。
自分の子供のお兄ちゃんやお姉ちゃんがたくさんいる、という感覚になりました。
みな頼もしく感じるようになり、より1人の人間として尊重できるようになりました。
子供は自分よりも小さい子供がとても好きみたいです。
生徒たちは、子供のことを話す先生を、とってもほほえましく見てくれます。
そして、子育てが大変であるということもきちんとわかってくれています。
親御さんからお話ししてくださっているのだと思います。
そんな中で、自然としっかりしてきてくれます。
不思議なことですが、人は環境が変わっていくことで少しずつ変わっているのかもしれません。
私は人を変えることは人にはできないと思っています。
でも、自分からは変えることができるんです。
自分より小さい赤ちゃんが目の前に現れて、人間関係にちょっとした変化が出てきた時、やはり少し変わるんですね。
お互いに良い方に変わっていくようです。
時間がなくて大変ですが、良い方にしか変わりませんでした。
これからも続けたいこと
まとめると以下のようになります。
〇始めたばかりの頃の気持ち、音楽が好きという気持ちをきちんと相手に伝えること
〇話を聞く練習をする
〇大切だと思うことを心を込めて誠実に伝えること
〇何か気づいたら、すかさず声をかける
〇生徒さんへの愛情や親御さんへの感謝の心を忘れない
〇自分のことや時間を大切にする
〇時間がなくて、うまくできなくても自分責めず、親御さんや生徒さんにきちんと伝えること
それぞれの講師人生の中で、様々なことを経験します。
私以外には、たくさんの経験をされた方々がいますし、その先生方から学ぶことがたくさんあると思います。
結局自分で経験しないと分からないこともあります。
何か参考になることがあればと思います。
音楽理論指導や保育士試験対策も行います。詳細を知りたい方は、石山東音楽教室の西岡裕美子まで。
PROFILE
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北海道教育大学札幌校芸術文化課程音楽コース 卒業後、
札幌市南区のピアノ教室「石山東音楽教室」を開校。
現在、ピアノ講師としてお子様の指導を行うのみに限らず、
「JLCA主宰伝え方インストラクター」として活動中。
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