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エフォートレス・マスタリーを指導に応用

グランドピアノ

札幌市南区芸術の森・石山東地区で、スタインウェイピアノ教室を主宰する、西岡裕美子です。

自分で演奏するために、と思って読み進めていると、ある文がチクリと心にささりました。

それは演奏する立場としてではなく、教えている立場としての自分の行いを振り返ることになりました。

今回はピアノを教えるという観点から、考えていこうと思います。

目次

ピアノを「勉強する」

勉強

ピアノを習いたい、またはピアノを弾いてみたい、と思った時、
ピアノを目の前にして楽譜を読むのが初めにすることだ、と思ってピアノを始めた人はいるのだろうか・・・?

ピアノを弾きたい!という気持ちの中には、楽譜を読んだり、リズム打ちのトレーニングをしたりすることが必要な事なのは、
私のような立場の人からすれば、明らかです。

しかし、ピアノにあこがれをもってレッスンを受けたいですと言って始める小さな子供には、全く無意味なことです。

ピアノを弾く前に、楽譜を読み始めては、
さて、私のしたかった「ピアノを弾く」ということは、いつになったら始まるのだろうか・・・と思うだけです。

しかも、楽譜を読むことが難しくて、たくさんの課題をこなさないと、念願のピアノを弾くことにたどり着かないのだ!とわかったとき、
初めの情熱がどれだけそがれてしまうものか・・・
この本を読んでいて、改めて恐ろしく感じてしまいました。

自分の指導法をもう一度再確認する良い機会となりました。

つい先ほど始めた「曲当てクイズ」のメールマガジンは、楽しく譜読みをするという観点で、間違いではなかったと、ホッとしました。
あるきっかけで、譜読みに興味を持つことができるようになるはずです。
そのきっかけをちりばめておくのが、私たち講師の役目だと思います。

演奏するのは、自分自身です。
楽しむことの延長にすべての必要なことが入っていることが、どれだけ大切なことか。

ひとりひとりよく観察して、適切な時期に的確な情報を与えることが大事だと思いました。

「誰か他の人が自分の代わりにそうしている」

操られる

良く練習している子が、レッスンで速いパッセージをゆっくりしかひけない状態で弾いていました。
理想のテンポがあるものの、そこの速いパッセージのところだけ1段階遅いテンポになってしまっていたのです。
本人もわかっていはいるものの、その方法が分からず、困っていました。

そこで、早速この本に書いてある「誰か他の人が自分の代わりにそうしている」という瞑想の項目にあるこのパッセージを引用して説明してみました。

速く、単位ごとに区切りながら速く弾いてみよう。しかもこの手はあなたではなくて、だれか違う人が動かしているのです。

というような感じです。

するとどうでしょう。何と速く動いているのです。
明らかに本人が動かしているのに、段違いのスピードで動いています。
これには本人もびっくりです。
笑いながら弾いています。

自分で「無理やり」動かそうとして、力が入り、動きを制限していたことに自分で気がつかなかった、という現象です。

とてもうれしかったようで、他の場面でも応用して実践してみるとのことでした。

ピアノだけではないと私は思います。
おそらく身体を使う、全てのことに当てはまるのでしょう。

ただ、私はピアノについてのみしかわかりませんので、他の分野に関して断言はできないし、方法もわかりません。

ピアノに関しては、とても効果的な方法が、この本にはちりばめられていると、強く感じました。

興味の赴くままに振る舞う1歳児

自由な1歳児

自分の子供を見ていると、人間の本質についてはっきりわかってきます。
小さい子供、とかく1歳児には、自制心というものは存在しません。
気の赴くままに動きます。
目に入って気になるところにまっすぐに進んでいき、すぐに手に取る。
少しすると、またほかの目に入ったものを手に取り、いじる。
母の存在を思い出して、大きな声で何かしゃべりながら、母の邪魔をし、抱っこをせがむ。

または、母が提示したものに、とても興味を持っていたら、すぐに興味をそちらに移し、手に取ろうとする。
間違って携帯電話を持っているところを見られてしまったら最後、満足するまで見ないと緊急事態のごとく泣き叫ぶ。

母が面白い表情をしたら、じっと見て、ケタケタ笑う。
母がやっていることが面白そうだったら、できるできないにかかわらず、すぐ真似をする。

こんな感じだから、興味のないものを見る時間なんて、微塵もありません。


逆に、興味を失うのが早いことが分かった出来事もあります。
大好きなキャラクターのついたバッグがありました。
お散歩に手に提げて歩いています。
公園ですべり台を見つけました。
バッグを持ったまま滑られませんから、仕方なく置いて滑ります。
そのすべり台は大きい子用で、一人で滑らすわけにはいきませんでした。
しかし、私はその時スカートをはいており、何度も滑るのをためらってしまい、一度でやめました。
そしてこのように言いました。
「ママはスカートでもう滑られないから、一人で滑られる大きな公園に行こう!」
そして、今の公園のすべり台を離れました。
すると、当然ですがいやがり、大好きなバッグもそこに落として歩き始めました。
いやだ!!という主張です。
そして、好きなバッグを持ちたいという欲求も喪失してしまいました。

何かをきっかけにして興味を失うことの簡単なこと!!
目の前で見てよくわかりました。

その後、家に帰り、一度バッグを置いて、改めて公園に行って、もっと大きなすべり台で滑ることになったのでした。

まとめ

今興味を持っていることは何か。
何をしたいと思っているのか。
それを細かに感じ取り、よく観察して、やりたいことを通して今しか学べないことを教えてあげるべきだ。

今はこのように感じています。

どのように伝えたらいいのか。
何を伝えたらいいのか。

成長によって、伝えるタイミングや場面は全て変わってきます。
いつまでも譜読みをやらない、なんてことは、興味をもっている限りはありえません。
いつまでもオムツをはいている人がいないのと同じくらい確かではないかと、今では思っています。

興味を絶えさせないこと、これを続けていれば、長く楽しくピアノを続けていくことはそれほど難しくないことだと、今は結論付けています。

今後の指導の中で、最善の指導をこれからも追求していくことになると思います。
人間の根本的な性質をうまく活用することが大切なのではないか、と強く感じているところです。

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音楽理論指導や保育士試験対策も行います。詳細を知りたい方は、石山東音楽教室の西岡裕美子まで。